お問い合わせ

サイトのご利用について

サイトマップ

協会について

お知らせ

会員企業紹介

リンク

製薬を通じて暮らしと健康を支える 和歌山県製薬協会です。

ホーム > お知らせ > 東京大学 先端科学技術研究センター WEBセミナー開催

東京大学 先端科学技術研究センター WEBセミナー開催

2021.04.28

『東京大学 先端科学技術研究センター』

           WEBセミナーは終了しました。
    第2回開催もお楽しみに!!



第1回開催:令和3年4月23日(金) 16:00~
  テーマ:「高血圧と腎臓病~食塩の関与」
      東京大学先端科学技術研究センター
       臨床エピジェネティクス講座 特任准教授
         河原崎 和歌子 先生

◆講演内容
  生活習慣が深く関与する高血圧や慢性腎臓病の発症機序に注目し、
 食塩摂取と肥満、加齢などの環境因子により憎悪する高血圧及び慢性
 腎臓病の発症機序の解明と予防法・治療法の開発

 
 脊椎動物が乾燥した陸上で生きていく上で、腎臓における塩分再吸収機構は
体液保持のために非常に重要でしたが、現代では過剰な食塩摂取が高血圧や
腎臓病を発症させる原因となっています。
 高血圧は遺伝的素因の他、ストレスや肥満、加齢などの環境因子の影響を受け
て発症しますが食塩摂取が深く関与しています。
 食塩を摂取すると、血圧が上昇する人(食塩感受性)としない人(食塩非感受性)
がいますが、食塩摂取により生じる高血圧を食塩感受性高血圧といいます。
 血圧調節には、交感神経系及び昇圧ホルモンカスケードであるレニン-アンジオ
テンシン-アルドステロン系(RAA系)が腎臓と連携して関わっており、本来RAA系は
食塩摂取により抑制されますが、食塩感受性の個体においては交換神経やRAA系
が不適切に亢進して血圧上昇や腎障害を発症します。例えば腎臓でナトリウムの再
吸収を促進するホルモンをアルドステロンといいますが、通常、高食塩摂取時には
分泌が抑制されます。しかし、何らかの異常でアルドステロンが抑制されない場合、
食塩摂取時にその受容体であるミネラロコルチコイド受容体(MR)の活性化を介して
心臓や腎臓で障害を起こすことが分かりました。さらに、食塩感受性の個体では
食塩摂取時に血漿アルドステロン濃度が抑制されても、腎臓でRacl蛋白が活性化
してMRを活性化するために高血圧や腎障害を生じることを見出してきました。
また、肥満時には脂肪細胞からアルドステロン分泌が抑制されずに継続し、血圧
上昇や腎障害を生じる原因となります。また、加齢においては血中の抗加齢因子
klothoの減少が原因となり、高食塩摂取時に血管のWnt5a-RhoA系活性化を介した
血管収縮が亢進して高血圧を生じます。このように過剰な食塩の摂取は、生命の
恒常性を破綻させ疾患を発症する原因となります。私たちはこれらの研究を通して
減塩の重要性を発信し、高血圧や腎臓病の予防や新たな治療法の開発を行うほか、
高齢化社会へ向けて加齢性疾患の解析にも取り組んでいます。